採用担当が答えるQ&A~ウイルテックの面接官に聞いてみた!~
CULTURE
学生団体紹介レポート (FROM THE EARTH)
こんにちは!
ウイルテック採用担当の中島です。
今回は、ウイルテックが応援をしている学生団体について紹介をさせてください!
現在ウイルテックが応援している学生団体は2団体あり、今日は「FROM THE EARTH」さんについて、ご紹介いたします!
FROM THE EARTHさんとの出会いは2022年1月末。
以来、月1回の定期ミーティングを通じて活動報告や情報交換を行ない、
ウイルテックとしてどう支援/サポートできるかを含め話し合っています。
支援/サポートや定例ミーティングというと堅苦しいですが、この定期ミーティングでは私たちがFROM THE EARTHさんからワクワクとドキドキを沢山もらっているとても楽しみな時間です!
FROM THE EARTHさんの手掛けるモノづくりもさる事ながら、
代表をはじめとしたメンバー皆さんの「想い」に毎度感心させてもらっています。
活動内容を自分たちだけで完結させるのではなく、次世代のモノづくりに繋げていこうという姿勢はとても素敵だなと思っています!
ここからは、より具体的な活動内容に触れながらFROM THE EARTHさんを皆さんに知ってもらうべく、FROM THE EARTH代表の長内さんにバトンタッチいたします。
長内さん、よろしくお願いいたします!
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【FROM THE EARTHとは】
こんにちは。 FROM THE EARTHの長内です。
東北大学ロケット製作・打上サークルFROM THE EARTH(略称「F.T.E.」)は2010年に創設された、東北大学学友会準加盟団体のサークルです。
「全ての人に夢と感動を与える」と「大気圏突破」を理念に掲げ、主に『ロケットプロジェクト』『CanSatプロジェクト』『社会事業活動』の三つを柱として活動しています。
今年で活動13年目を迎える歴史ある団体です。
ロケット製作サークルとあるようにF.T.E.ではさまざまな活動でロケットが関わってきます。
ロケットというと普段の日常生活ではなかなか馴染みないかもしれませんが、
その仕組みはとても簡単で、テレビで見るロケットと同じ仕組みのロケットをフィルムケースやペットボトルなどから作ることもできます。
宇宙とは遠そうで意外と身近に溢れているものです。
宇宙の素晴らしさに気づくきっかけを提供し、宇宙という私たちの恋憧れる存在を通して活動理念である、「夢と感動を与え」られる存在を目指して私たちは日々活動に邁進しています!
― ロケットプロジェクト
私たちの団体では、ハイブリッドロケットという種類のロケットを製作しています。
ハイブリッドロケットとは、固体燃料と液体酸化剤を用いて推進力を得て飛ぶロケットのことです。 このハイブリッドロケットを用いて、団体理念である「大気圏突破」を目指しています。
団体内でロケットプロジェクトを立ち上げており、大きく分けて、製作部と開発部の2部門で日々活動を行っています。
製作部では打ち上げ実験に向けて、燃焼班、機構班、電装班、空力班、機体班の5班に分かれてロケットの製作をしています。
製作技術や機構の開発を通じ、打ち上げ高度の上昇を狙って製作しています。 開発部ではアビオニクス班と自作エンジン班に分かれて活動をし、新技術の開発による高度上昇を目指しています。
◇ロケット製作について
私たちの団体は2010年に発足し、それ以降13年間にわたってハイブリットロケットの開発を行ってきました。
過去の打ち上げで獲得した基本的な打ち上げのノウハウを引き継ぎつつ、自団体最高高度更新と新技術の獲得を目的として日々開発に取り組んでいます。
現在私たちは、8月に開催される「能代宇宙イベント」に向けて2機のロケットの制作を行っています。
一つは新2年生が中心となって設計・制作を行っているロケットで、機体名は「蕾」です。 このロケットは機体名から連想されるように、ロケットの先端が縦に分離するフェアリングの機構を搭載しており、この機構が成功すればF.T.E.初の成果となります。
そして、もう一つ打ち上げ予定のロケットは、新3年生を中心に設計・制作を行っています。 機体名はまだ確定していませんが、達成を目指すミッションとして、「高度5000m」を掲げています。
現在自団体の最高高度は約1600mであり、このミッションが達成できれば大きく記録を塗り替えることとなります。
高度5000mを達成するために、より高推力のエンジンを搭載し、軽量でありながら音速の衝撃にも耐えうる機体を目指しています。
◇自作エンジン制作
ここまで紹介してきたロケット製作活動で使われるエンジンは、今までは主に外部から購入したものでした。
しかしながら購入したエンジンでは推力に限界があること、安全性を担保することが難しいことから、エンジンを自作し安全に高推力化を目指そうというのが自作エンジン班の活動目的です。
この活動は約6年前に発足しました。5年目となった去年、初号機の燃焼実験に初めて成功し、8月の打上実験にて実際にロケットに積み、打ち上げ成功となりました。
現在は2号機の設計、製作を行っています。2号機は燃焼データ取得に特化したエンジンとなっており、燃焼実験を通して今まで計測して来なかったデータを計測できます。
取得したデータをもとに、3号機以降の設計をより良いものにしていきます。
― CanSatプロジェクト
私たちの団体では、ロケットのほかにもCanSatと呼ばれる模擬人工衛星・宇宙探査ロボットの製作も行っています。
CanSatとは、「缶」の意味を持つ”Can”と「衛星」の意味を持つ”Satelite”を合わせた造語です。 缶詰の大きさの中に様々な電子機器や機構を詰め込み、
それを上空30mから落下させ、様々なミッションを行います。
私たちの団体では主にランバックと呼ばれるミッションを行っており、着地後に目的地に向かって走行します。
CanSatに求められる機能としては主に以下の三つが挙げられます。
● 着地の衝撃に耐えられる
● 決められた大きさ、重さで作られている
● 着地後に無線操縦なしで目的地に到達できる
そのため、CanSatならではの難しさと面白さがあり、日々楽しみながら製作を行っています。
そこで今回は難しさと面白さに分けてCanSatを紹介していきたいと思います!
◇CanSatの難しさ
CanSatには通常のロボットコンテストで必要とされる「アクチュエータ周りの機構」「アルゴリズム・センサフィードバック」「電子回路」等の技術に加え、
「落下の衝撃に耐えられる構造」「機構・構造の小型化」「自動走行アルゴリズム」など、実際の宇宙探査ローバーに必要とされるような技術が必要です。
そのため、異なる分野の知識を統合して設計・製作することに加え、自分たちが作ったものが壊れずにしっかりと想定通りの走行をすることができるかの試験を行わなければいけません。
制約がある中での設計・製作はとても難しく、入れたかった機能を入れられなくなってしまうことがあります。
またゴールまで到達するためのアルゴリズムも、試験で100%の実証ができていたのに本番で機体が破損してしまったため、その能力を十分に発揮できないまま着地地点で競技が終了してしまうなど、たくさんの悔しい思いをしました。
◇CanSatの面白さ
しかしながら、限られた制限の中でどれだけの技術を詰め込むことができるかを考える開発はとても楽しいです。
何よりも、試験などでプログラムしたとおりにCanSatが走行し、目的地にゴールした時の感動は何物にも代えがたいものがあります。
また、CanSatは両手で抱えられるくらいの大きさで、こちらからの操作なしに自立してゴールを目指すので、一生懸命に考えながら小さい体でゴールを目指す姿はとても可愛らしいです。
― 社会事業活動
「全ての人に夢と感動を与える」というF.T.E.の活動理念を達成すべく、小中高生対象の宇宙系ワークショップを開催しています。
小学生対象のワークショップではペットボトルロケットをはじめ、傘袋ロケットやフィルムケースロケットなど、身近な材料でものづくりをしていきます。
中でも大切にしていることは、必ず「それが実際の宇宙開発とどう関係しているか」を説明することです。 自分たちの工作の延長線上に宇宙開発がある、ということを実感してもらえるよう、開催方法や伝え方を常に研究しています。
中高生対象のワークショップでは、モデルロケット(小型の火薬ロケット)や前述のCanSat(小型ローバー)などの教材を使用した、課題解決型のコンテンツを提供しています。
予め決められたミッションを成功させるために、設計や製作、プログラミングを班で協力しながら進めていきます。 単にものづくり教室で終わらせず、ミッションを達成するためのプロジェクトの一連の流れを体験してもらえるよう工夫しています。
これらの取組みは、プロジェクト制を採用し、一から設計してものづくりを行っている私たちだからこそ提供できるコンテンツだと考えています。
また、中高生対象のワークショップでは必ず、製作中に気軽に進路やその他のことについて相談できる距離感を保つよう心がけています。
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長内さん、ありがとうございました!
実はわたし中島も、F.T.E.さんの開催したイベントに参加していただいた小学生に向けて「モノづくりのおもしろさ」を伝える講演を担当させていただきました!
その時の記事が以下URLに掲載されておりますので、こちらも是非ご覧ください!
「杜の都宇宙塾」に参加いたしました!
https://www.willtec.jp/news/detail/72
モノづくりを支援するウイルテックとしても、将来のモノづくりを担う世代に向けた取り組みにとても共感しています!
ウイルテックはこれからも、FROM THE EARTHさんを応援していきます!
次回のレポートもお楽しみに♪